2014年02月11日

小栗虫太郎「人外魔境」のテキストを補間する

 文学大全アプリですが、現在小栗虫太郎に取りかかっています。作品数が多くない事もありますが、戦前のミステリーとSFを大きくリードした作家です。Wikipediaによると「漢語カタカナルビと西洋の知識に彩られた、極度のペダントリー的作風(衒学趣味)で著名」とあります。

  メインは法水麟太郎シリーズで、もっとも有名なのは「黒死館殺人事件」という長編です。法水麟太郎シリーズは全10作あります。

後光殺人事件 (1933年)*
聖アレキセイ寺院の惨劇 (1933年)*
黒死館殺人事件 (1934年)*
夢殿殺人事件 (1934年)*
失楽園殺人事件 (1934年)*
オフェリヤ殺し (1935年)*
潜航艇「鷹の城」 (1935年)*
人魚謎お岩殺し (1935年)*

二十世紀鉄仮面 (1936年)
国なき人々 (1937年)


 このうち、最後の「二十世紀鉄仮面」と「国なき人々」は青空文庫にはありません。つまり読みたければ本を入手するしかありません。青空文庫ビューワーで読めません。デビュー作の「完全犯罪」も同じです。青空文庫にはありません。

 もう1つのシリーズは「人外魔境」です。こちらは秘境冒険の連作ものです。第3話以降は同じ人物が作者に語るという内容となっています。全13作。角川文庫で一冊になっています。

有尾人(ホモ・コウダッス) (1939年)*
大暗黒(ラ・オスクリダット・グランデ) (1939年)
天母峰(ハーモ・サムバ・チョウ) (1940年)*
「太平洋漏水孔(ダブックウ)」漂流記 (1940年)*
水棲人(インコラ・パルストリス) (1940年)*
畸獣楽園(デーザ・バリモー) (1940年)
火礁海(アーラン・アーラン) (1940年)
遊魂境(セル・ミク・シュア) (1940年)*
第五類人猿(アンソロポイド) (1940年)
地軸二万哩(カラ・ジルナガン) (1940年)
死の番卒(セレーノ・デ・モルト) (1940年)
伽羅絶境(ヤト・ジャン) (1940年)
アメリカ鉄仮面(クク・エー・キングワ) (1941年)


 この中で青空文庫にあがってるのは「*」のものだけで、それ以外の8編は未掲載です。「二十世紀鉄仮面」と「国なき人々」は入手が大変そうなので、「人外魔境」を手に入れて青空文庫にない作品をシコシコとテキスト化しています。いくらPDFでテキスト化できてもそれからの修正・校正はかなり大変です。

 とはいえ「大全」を名乗る以上、青空文庫にないものも揃えていきたいと思っています。初回のバージョンには法水麟太郎シリーズは「後光殺人事件」「聖アレキセイ寺院の惨劇」「黒死館殺人事件」を、人外魔境は「有尾人」「大暗黒」「天母峰」を読めるようにします。人外魔境の「大暗黒」はチュニジアの塩湖ジェリド湖とアトランティスをテーマにした少し長めの作品です。現在申請中です。

 
posted by じん at 12:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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