2015年07月22日

『夏目漱石全集 決定版 全124作品』を更新しました

 『夏目漱石全集 決定版』を更新して『夏目漱石全集 決定版 全124作品』としました。いままではちくま文庫版の作品だけを収録していましたが、それだけでは青空文庫収録作すべてを掲載してはおらず、内容的には不十分でした。そこで青空文庫収録作品すべてと青空文庫未収録の作品を合わせて作り直して再版を申請しました。操船のみで全124作品収録です。


 青空文庫で作業中のものですでにアップされた作品と重なっていないのは

・客観描写と印象描写
・草平氏の論文について 
・日英博覧会の美術品

の三つです。少なくともこれらは収録したいと思い、ソースを探して、追加する作品を用意しました。最終的に二十一作品を追加することができました。青空では読めない夏目作品で追加したものには

・人生
・批評家の立場
・人工的感興
・文章一口話
・滑稽文学の将来
・家庭と文学
・近作小説二三について
・独歩氏の作に低徊趣味あり
・何故に小説を書くか
・文学雑話
・日英博覧会の美術品
・夏
・「夢のごとし」を読む
・客観描写と印象描写
・草平氏の論文について
・鑑賞の統一と独立
・好悪と優劣
・博士問題
・坪内博士とハムレット
・つり鐘の好きな人
・文体の一長一短

があります。
 これらを含めてちくま文庫版にはないエッセイなどの作品は第十一巻としてまとめました。第十一巻はわかる限り執筆年代順にならべてあります。
 たとえば「博士問題とマードック先生と余(明治44.3)」「博士問題の成行(明治44.4.15)」(いずれも『東京朝日新聞』に掲載)という作品があります。明治四四年に漱石が文部大臣から博士号の称号を通知されたとき、それを拒否した旨を書いているものです。まあわかり易く云うと、漱石が博士を辞退した言い訳です。実はこの二つの作品の前に『東京朝日新聞』に

・博士問題

という記事を書いています。これが明治四十四年二月二十四日付けの記事です。つまり夏目漱石は、博士の学位を辞退した理由を三度も新聞紙上で述べているわけです。「博士問題」を読むと、漱石は文部省が事前の根回しもなく、一方的に博士号を授与した所に憤りを感じているように読み取れます。
 第十一巻にあるものは『東京朝日新聞』に掲載されたものが多いのですが、漱石がそのときに関心を持っていたものを、時系列に知ることができます。漱石ファンであれば、第十一巻だけでも是非お読みください。

◆夏目漱石全集 決定版 全124作品
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00R86501I/incunabucojp-22


posted by じん at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 夏目漱石全集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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