2015年09月10日

『人外魔境 全13編 完全版』第二版を発行しました

 小栗虫太郎『人外魔境 全13編 完全版』を改訂して第二版を発行しました。『人外魔境 全13編 完全版』は全十三編のうち、五編は青空文庫にあったものを使いましたが、それ以外は自前でテキストを書き起こしたので、テキストに不具合がけっこうありました。それらを修正して作り直しました。すでにお持ちの方は是非アップデートして下さい。

 修正した内容は、誤字や脱字というより、OCRでテキスト化したときの修正漏れでした。けっこう校正はしっかりやったつもりですが、思ったより沢山ありました。ルビ文字が削除されていなかったり、OCRテキストにある改行がそのままだったりするものがあり、修正しました。

 言い訳してもしても仕方がありませんが、『人外魔境』はOCRから初めて書き起こしたものなので、見落としは結構ありました。また残っているかもしれませんが、もし気付かれたら、このページのコメント欄でも結構ですので、ご指定いただければ幸いです。

 オリジナルのInDesignデータも作成しなおして、冒頭に「本書について」と「主要作品の発表年代順リスト」を掲載しました。「本書について」はより詳細に記述し、小栗虫太郎の「主要作品の発表年代順リスト」も作成しました。一九三三年に「完全犯罪」で本格デビュー、そのあと「後光殺人事件」以降の法水麟太郎シリーズの幕があきます。一九三七年の「国なき人々」で幕引きされたあと、一九三九年から人外魔境シリーズが始まりました。一九四一年に「アメリカ鉄仮面(クク・エー・キングワ)」でこのシリーズは終わります。

 小栗虫太郎の作品はもっと沢山あるのですが、のちに文庫化されたものが少なく、手軽に読むことが難しいようです。「主要作品の発表年代順リスト」はわかっているものだけで作成しました。結局、「二十世紀鉄仮面」は一九三六年に発表されたようですが、掲載誌はわかりませんでした。リストは次の通り。


一九二七年(昭和 二年)
  十月『或る検事の遺書』を『探偵趣味』に発表。[Wikipedia
一九三三年(昭和 八年)
  七月「完全犯罪」を『新青年』に発表。
  十月「後光殺人事件」を『新青年』に発表。[Wikipedia
 十一月「聖アレキセイ寺院の惨劇」を『新青年』に発表。[Wikipedia
一九三四年(昭和 九年)
  一月「夢殿殺人事件」を『改造』に発表。[Wikipedia
  三月「失楽園殺人事件」を『週刊朝日』に発表。[Wikipedia
  四月「黒死館殺人事件」を『新青年』に発表。( - 十二月)[Wikipedia
一九三五年(昭和 十年)
  二月「オフェリヤ殺し」を『改造』に発表。[Wikipedia
  四月「潜航艇「鷹の城」」を『新青年』に発表。( - 五月)
  八月「人魚謎お岩殺し」を『中央公論』に発表。
一九三六年(昭和十一年)
  「二十世紀鉄仮面」
一九三七年(昭和十二年)
  二月「地虫」をを『新青年』に発表。
  八月「国なき人々」を『オール読物』に発表。
一九三八年(昭和十三年)
  五月「方子と末起」を「週刊朝日読物号」に発表。
  八月「一週一夜物語」を『新青年』に発表。
一九三九年(昭和十四年)
  五月「有尾人(ホモ・コウダッス)」を『新青年』に発表。
  十月「大暗黒(ラ・オスクリダット・グランデ)」を『新青年』に発表。( - 十一月)
一九四〇年(昭和十五年)
  一月「天母峰(ハーモ・サムバ・チョウ)」を『新青年』に発表。
  二月「太平洋漏水孔(ダブックウ)」漂流記」を『新青年』に発表。
  三月「水棲人(インコラ・パルストリス)」を『新青年』に発表。
  四月「畸獣楽園(デーザ・バリモー)」を『新青年』に発表。
  五月「火礁海(アーラン・アーラン)」を『新青年』に発表。
  六月「遊魂境(セル・ミク・シュア)」を『新青年』に発表。
  七月「第五類人猿(アンソロポイド)」を『新青年』に発表。
  八月「地軸二万哩(カラ・ジルナガン)」を『新青年』に発表。
  十月「死の番卒(セレーノ・デ・モルト)」を『新青年』に発表。
 十一月「伽羅絶境(ヤト・ジャン)」を『新青年』に発表。
一九四一年(昭和十六年)
  七月「アメリカ鉄仮面(クク・エー・キングワ)」を『新青年』に発表。

 次は法水麟太郎シリーズのコンプリートを視野に入れています。「二十世紀鉄仮面」と「国なき人々」をテキスト化しなければいけませんけどね。とりあえず、底本はアマゾンで発注しました。「黒死館殺人事件」もルーン文字みたいな記号も青空文庫の画像は粗いので気になるんですが、この辺りはどうなるかわかりません。そのまま使うかもしません。それ以外はいくつかアプリ化したときに書き起こした図版はあるので、それらは使う予定です。


 というわけで、『人外魔境 全13編 完全版』第二版を発行しました。

◆人外魔境 全13編 完全版
www.amazon.co.jp


posted by じん at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 小栗虫太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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