2015年11月07日

「トニオ・クレエゲル」を追加して『トーマス・マン全集 決定版』

 ノーベル賞作家バウル・トーマス・マンの全集を作成しました。青空文庫には全部で十八作品がアップされています。ほとんど中短編ですが、岩波文庫からでている「トニオ・クレエゲル」が含まれていませんでした。そこで「トニオ・クレエゲル」を書き起こし全部で十九作品にして『トーマス・マン全集 決定版』をKindleに申請しました。


 もともと青空文庫のトーマス・マンに「トニオ・クレエゲル(トーニオ・クレーガー)」が抜けていることは知っていました。しかし既存の十八作品の『トーマス・マン全集』はすでにKindle化されているので、同じものを申請するのは気が引けたのです。『トーマス・マン全集』を作るとしたら、「トニオ・クレエゲル」を入れなきゃ」と思っていたのです。

 トーマス・マンの作品でパフリック・ドメインになっているのは実吉捷郎氏のものしかないはずです。長編の『ブッデンブロオク家の人々(ブッデンブローク家の人々)』も実吉捷郎氏の翻訳がありますが、実吉捷郎訳のものは手に入れるのが大変で、しかもかなり長め。いまはムリ、ということであきらめました。『ブッデンブロオク家の人々』はトーマス・マンの出世作なのですけどね。

 で、そう思っていると、ブックオフで岩波文庫の「トニオ・クレエゲル」を見つけました。たったの108円。「こりゃ、テキストを書き起こして『トーマス・マン全集』を作れ、ということじゃないのか」と感じたので、スキャンしてテキストを書き起こしました。「トニオ・クレエゲル」は一応一冊の本ですが、本文はたったの91ページしかありません。下はスキャンした画像。最初のページ。

Scan 1tonio.jpg

 下記がiPhone6での表示です。

IMG_1284.PNG

IMG_1285.PNG

IMG_1286.PNG

IMG_1287.PNG


 今回はスキャンしてOCRすると、けったいな事が起こりました。画像内のカタカナがOCRすると、一文字だけひらがなに変換されているのです。字形の近いひらがなに変換されるのであれば分りますが、カタカナがひらがなに置き換わってしまうのです。しかも一文字だけ。

ミュウレン → みュウレン
バルチック → ばルチック
ブラバンド → ブラばンド
ハインリヒ → はインリヒ
バレエ   → ばレエ
ミュンヘン → みュンヘン

 こんな感じです。AcrobatのOCR機能の××でしょうか。それとも仕様でしょうかねぇ。

 今回も主要作品の発表年代順リストを作成しました。リストから収録作品にリンクを張っています。掲載順も概ね発表順になっていますが、リストも作成してあります。

一八九四年
  転落(Gefallen)
一八九六年
  幸福への意志(Der Wille zum Glück)
  幻滅(Enttäuschung)
一八九七年
  死(Der Tod)
  道化者(Der Bajazzo)
一八九八年
  小フリイデマン氏(Der kleine Herr Friedemann)
  トビアス・ミンデルニッケル(Tobias Mindernickel)
一八九九年
  衣装戸棚(Der Kleiderschrank)
  報い(Gerächt)
一九〇〇年
  ルイスヒェン(Luischen)
  墓地へゆく道(Der Weg zum Friedhof)
一九〇一年
  ブッデンブローク家の人々(Buddenbrooks - Verfall einer Familie)[Wikipedia]
一九〇二年
  神の剣(Gladius Dei)
一九〇三年
  トニオ・クレーゲル(Tonio Kröger)[Wikipedia]
  トリスタン(Tristan)
  餓えた人々(Die Hungernden)
  神童(Das Wunderkind)
一九〇四年
  ある幸福(Ein Glück)
  預言者の家で(Beim Propheten)
一九〇五年
  悩みのひととき(Schwere Stunde)
一九〇八年
  逸話(Anekdote)
一九〇九年
  大公殿下(Königliche Hoheit)
  鉄道事故(Das Eisenbahnunglück)
一九一一年
  なぐりあい(Wie Jappe und Do Escobar sich prügelten)
一九一二年
  ヴェニスに死す(Der Tod in Venedig)[Wikipedia]
一九一八年
  主人と犬(Herr und Hund)
一九一九年
 おさな児の歌(Gesang vom Kindchen)
一九二二年
  詐欺師フェーリクス・クルルの告白(Bekenntnisse des Hochstaplers Felix Krull, - 1952年)[Wikipedia]
一九二四年
  魔の山(Der Zauberberg)[Wikipedia]
一九二六年
  混乱と幼い悩み(Unordnung und frühes Leid)
一九三〇年
  マリオと魔術師(Mario und der Zauberer)
一九三三年
  ヨセフとその兄弟(Joseph und seine Brüder, - 1943年)[Wikipedia]
一九三九年
  ワイマルのロッテ(Lotte in Weimar)[Wikipedia]
一九四〇年
  すげかえられた首(Die vertauschten Köpfe - Eine indische Legende)
一九四四年
  十戒(Das Gesetz)
一九四七年
  ファウストゥス博士(Doktor Faustus)[Wikipedia][Wikipedia]
一九五一年
  選ばれし人(Der Erwählte)[Wikipedia]
一九五三年
  あざむかれた女(Die Betrogene)

 [Wikipedia]とあるものは、Wikipediaへのリンクがあるものです。



◆トーマス・マン全集 決定版
www.amazon.co.jp



posted by じん at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | トーマス・マン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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