2016年04月17日

アマゾンにとって谷崎潤一郎はアダルトコンテンツだった

 谷崎潤一郎の作品集をKindleに申請しました。「春琴抄」と「吉野葛」は単品でも申請したのですが、作品数が増えてきたので、テキストのあるものだけをまとめたのです。あとは作品を順次追加していくことにしました。ところが、先日新しく「盲目物語」を追加したところ、『谷崎潤一郎 作品集』はアダルトコンテンツになってしまいました。


 現在の収録作品は

・吉野葛
・紀伊国狐憑漆掻語
・覚海上人天狗になる事
・蘆刈
・春琴抄
・大切な雰囲気 序
・少将滋幹の母

です。すべて青空文庫にあるものばかりです。いずれ、青空文庫にない作品も追加したいと思っていますが、焦らず弛まずコツコツとボリュームアップを目指していく予定です。

 『谷崎潤一郎 作品集』がアダルトコンテンツになってしまったのは、「盲目物語」を追加したあとです。しかし「盲目物語」の内容がアダルトコンテンツだとは思えません。「盲目物語」が収録された新潮文庫のKindle版はアダルトコンテンツには指定されていませんから、「盲目物語」に原因があるわけではないでしょう。そうするとそれ以前の他の作品がアダルトコンテンツだということでしょうか。

 アマゾンが天下の大谷崎をアダルトコンテンツだとする理由は不明です。考えられる理由は作品の紹介に

随筆風に書かれ母恋いを主題とする「吉野葛」、マゾヒズムを超越した本質的な耽美主義を描いたと云われる「春琴抄」、母恋いと近親相姦的愛欲をテーマとする王朝物の時代小説「少将滋幹の母」などの代表作を含め

という文言をいれたことかもしれません。「少将滋幹の母」についての「近親相姦的愛欲」という言葉に反応してアダルトコンテンツだと断定した可能性はあるでしょう。しかし小説の中で「近親相姦的愛欲」がテーマになっていたとしても、それでアダルトコンテンツだというのは理解ができません。作品の説明は独自に作成せずに、Wikipediaのテキストを拝借したので、一般的な通念だと思っています。

 以前、Kindle本の無料コンテンツのリストを作成していたとき、明らかに内容がアダルトコンテンツであると判断されものが、大手を振ってトッブセラーリストに並んでいました。しかも無料コンテンツです。アマゾンの審査が中身をよく精査せずに審査していることは明らかでした。ただしそれはもう一年以上も前のことですから、いまは違うかもしれません。

 もっとも考えられるのは、読者のだれかが「これはアダルトコンテンツだ」とアマゾンに申告したことでしょう。アマゾンは読者からの申告には敏感にならざるを得ないからです。あるいは同業他社の嫌がらせかもしれません。

 仮にそうだとしても、それでも日本の誇る大文豪の谷崎潤一郎の作品を「アダルトコンテンツ扱いするか」と感じてしまいます。アマゾンが考えるアダルトコンテンツの基準には、うさんくささを感じるのは間違っているでしょうか。


◆谷崎潤一郎 作品集 (インクナブラPD) Kindle版  [アダルト]
www.amazon.co.jp



posted by じん at 19:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 谷崎潤一郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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